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年始の挨拶、最低限覚えておきたいマナー

知っておきたい「暮らしのマナー」/贈り物の作法 編

◆お中元・お歳暮

一回限りの贈り物ではない
送る相手をよく考えて選ぶ

 お中元とお歳暮は、日頃お世話になっている人に感謝の気持ちを表す季節の挨拶。贈る相手は、取引先や習い事の先生、親戚などが一般的だ。
 お中元とお歳暮は1回限りではなく、毎年贈るものなので、途中でやめるのは失礼に当たる。安易に贈ると相手が毎年増えていき、収拾がつかなくなるので、末永く付き合える相手なのか、よく考えて贈るべき。贈るかどうか迷ったり、その年だけのお礼にしたかったら、表書きを「御礼」にして贈れば、後々のことを考えると何かと都合が良い。

◆年始の挨拶

元日を避け、長居しないのが
基本的なマナー

 親戚や上司など、日頃お世話になっている人たちを訪問し、旧年中のお礼と新年からのお付き合いをお願いするのが年始の挨拶。

 

 元日は家族でゆっくり新年を祝うものなので、この日は避けるのがマナー。玄関先で挨拶だけ済ませるのが基本なので、長居はすべきではない。「御年賀」ののし紙をつけて、酒や菓子などの手土産を持参するのが一般的。
 年始の贈り物としては子供たちへのお年玉。お年玉は目上の人が目下の人にあげるものなので、上司の子供に渡す際には、表書きを変えるなどして、気を遣いたいもの。

◆病気のお見舞い 

出来るだけ短時間で
すませることが大切

 病気見舞いは、相手やその家族の了承を得て、事前に訪問日時を伝えて訪ねる。お見舞いは15〜30分の短時間で済ませるように努める。弱っている姿を見られたくない人もいるので、むやみに見舞えばいいというわけではない。
 お見舞い品は相手の病状に応じて配慮が必要だが、迷ったら現金を贈るのが無難だ。何よりも喜ばれるし、現金は本来贈るのが失礼とされるが、お見舞いはその限りではない。品物を贈る場合は、病気が後に残らないという意味を込めて、菓子類などの消耗品を贈るのが一般的だ。

〈雑誌『一個人』2018年1月号より構成〉

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岩下 宣子

現代礼法研究所主宰

マナーデザイナー。NPO法人マナー教育サポート協会理事長。共立女子短期大学卒業。全日本作法会の内田宗輝氏に学び、1985年に現代礼法研究所を設立。多くの企業や団体でマナー指導を行っている。著書に『マナーのすべてがわかる便利手帳』(ナツメ社)など。


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